桜庭一樹/赤朽葉家の伝説

赤朽葉家の伝説

赤朽葉家の伝説

 移動中に読み終わりました。すでに有名な桜庭さんの作品を読むのは今回がはじめてになります。ひとことで言って、大変おもしろかったです。拾い子の山の娘で千里眼の力を持つ、万葉(まんよう)を中心にした赤朽葉家の数世代に渡る女たちの話で前半が構成され、後半からは、万葉が死ぬ間際に残した言葉の真相を探っていく謎解きという展開に変わるのは、自分にとっては目新しく、2回おいしい思いをした気がします。ちょうど私にもわかる昭和から平成にかけての話というのも共感するところも多く、何より私の実家も子供のころ、この赤朽葉家に近い家族構成だった時代があるため、大変興味深く読んでいました。
 非常にこの作品には満足しましたので、しばらく桜庭さんの作品を読んでいきたいと思ってます。