大塚子虎/絶対恋愛主義 (メガストアコミックスシリーズ No. 130)

絶対恋愛主義 (メガストアコミックスシリーズ No. 130)

絶対恋愛主義 (メガストアコミックスシリーズ No. 130)

 2冊目の単行本になりますが、話は読みやすくなり工口さもアップしたような気がします。ストーリーも工口マンガらしく楽しいものが多かったです。その中でも「母、岩槻さゆり」という作品は息子に姦られちゃう母親の話ですが、息子に迫られるときの母親としての反応が非常に自然で、息子の馬鹿っぷりに笑いながらも、しっかり最後に落としてしまうまでの展開には勢いがあってよかったです。「愛しい弟」という作品はちょっとギャグに走りすぎていましたが、かなりキツい姉がどんどん可愛いらしくなっていくのがよかったです。どこかで読んだような話なんですがマンガとして勢いあるのは好印象が持てます。「偉大なる発明」はバイブ付サドルの自転車が登場する話です。古くはしのざき嶺作品などでも出てきたアイテムですが、淫靡な雰囲気はそこそこにこういう笑いのある展開にしてしまうのは少々同人的なノリを感じました。悪くはないと思いました。
 なお、以前の作品からですが、時々鼻をきちんと描かないコマがあります。リアル系の絵なので、いつも違和感を感じます。鼻の有無は顔の印象が変わりすぎますよね。ギャグでディフォルメされるシーンでもないのだから統一感持って欲しいと思います。
 最後に、おまけで軍服ゴスロリのイラストがありましたが、なかなかいい感じなので是非今度マンガに登場させて欲しいと思いました。