唐辛子ひでゆ/七色唐辛子

絵:★★★★☆、話:■■■■□、愛:♥♥♥♥♥、次回作購入意欲:♪♪♪♪♪

七色唐辛子 (セラフィンコミックス)

七色唐辛子 (セラフィンコミックス)

 巻頭の作品「キミはたくましい像」、博物館の清掃員 嵐山君はある夜、学芸員の裕美子さんが自ら駅弁スタイルをとって、ヴァヴィロッキオ像(直立のブロンズ像)のそそり立つペニスを自分のアソコに何度も何度も突き入れて果てるのを目撃。このシチュエーション自体も珍しいのですが、それをネタに脅してやっちゃってたらお話はそこでおしまい。ところがこの方の作品の素晴らしい(?)点は、そういう脅しなどという無様なことはせずに正々堂々(?!)自分がブロンズ像になって裕美子さんにくわえ込んでもらったことでしょう。アホ過ぎですが大好きです(笑) 現実には絶対無理なんですが、ともかく嵐山君はそのヴァヴィロッキオ像*1になりきるため、筋トレジムで身体を鍛え(たった1週間って! おぃっ)、パーマも当てて、恐らく全身脱毛しブロンズ色に全身を塗って、そしてペニスを直立(!)させたまま像と入れ替わったのです。しかも通常の展示時間からっ!! 裕美子さんが乗っかってくる夜だけ入れ替わればいいのにこの男、観覧者のいる時間帯から入れ替わってます。底抜けのアホを演出するためか、あるいは作者が気づかずにノリだけで描いた結果なのか、ともかく恐ろしいアホです。まあ、裕美子さんも学芸員なら一目で気付けよっと突っ込みたくなるのですが、ともかく気づかれずにヤレたということで嵐山君の完全勝利でした。
 1話めのストーリー(?)をはしょって書いてみましたが、このバカ話が目に留まって(絵も嫌いじゃないし)、今日の購入に至った次第。他の作品も、短編のため、すごいと思わせるほどのものはまだないですが、オリジナリティはあって、楽しいだけでなく、シリアスな話も描けることを十分感じさせてくれました。いつかは長編作品も読んでみたいです。
 腹の立たないバカで笑わせてくれるエロバカマンガは好きですが、ギャグばっかりでは他の読者から不評も出そうなので、たまに描いてくれれば私は満足です。次回作、楽しみにしてます。なお、描き下ろし漫画は4p。モノカラーのおまけイラストがカバー下にあります。あとがきにはエロさが足りないと自虐を連呼してましたが、・・・まあ、ちょっと足りないかな。ギャグものとしては十分だと思いますが。

*1:もしかしたらリアルなペニスが有名な実在する像なのかと思ってしばらくググってみたのですが発見できませんでした...