東山翔/Gift -ギフト-

絵:★★★★★、話:■■■■■、愛:♥♥♥♥♥、次回作購入意欲:♪♪♪♪♪

Gift (TENMAコミックスLO)

Gift (TENMAコミックスLO)

  • 作者: 東山翔
  • 出版社/メーカー: 茜新社
  • 発売日: 2008/11/27
  • メディア: コミック

 底知れないペースで作品の完成度を高めている大注目の作家の最新刊で、これが2冊目。前作((購入記録には載せた履歴があるけど結局前作の感想は書いてなかった))も上手いと思いましたが、ここまでレベルアップしてるのを知ると「LOで最も成長した新人大賞2008」の1位というのも至極納得。今の時代の主流をいく絵柄で美形少女キャラが魅力ですが、絵だけでなく作品全体で細かい部分へのこだわりと手間を感じさせる『ロリ絵専門漫画家ですが』好きな作家のひとりです。話もよくできてるし、エロ展開も熟達した巧さを感じさせます。本と同タイトルの「Gift」というシリーズ作品はいわゆる天才少女(Gifted girl)がエッチなアホ((保健体育を除く))義兄に勉強を教える代わりに、それ以外((もちろんエロ、…それと愛かぁ))のことを教えてもらうお話です(適当な説明)。セリフに出てくる一般的には使われない難しい用語が実際に使ってそうな言葉だったり((絶対使いそうにない難しい用語を引用するのは簡単なんですけどね))、例えば第1話のハミルトンケイリーの定理のセリフのところでノートに書いた問題もちゃんとそれっぽいものを用意していたりと、ほとんどの読者がチェックしないようなところにも手抜きがないのは、そういう演出の枝葉が好きな私としては非常にポイントが高いです。エッチシーンも無理矢理ハイテンションにもっていかずに比較的ゆっくりしたペースでエロエロになるのも評価高く、この作品をロリだから、で読まないのはエロマンガ読みとしては大きな損失でしょう。実際、LOのジャンルできちんとしたストーリー作品に仕上げようと思ったら、なぜこんな幼い少女が…、という疑問を自然な流れで納得させる力が必要があり((こういうおっさんがロリ作品を堂々と買うには単に愛でる絵以外に理由がいるということだね、ぶっちゃけ))、必然的に作家のセンスや技量が問われるわけですが、今後もそれに応え続けてくれる作家だと確信しましたね。