ZUKI樹/三間坂杏子の恋愛

絵柄&魅力:★★★★☆、設定&話:★★★★★、愛&エロス:★★★★☆;、総評&次巻期待度:★★★★★

三間坂杏子の恋愛 (バンブー・コミックス DOKI SELECT)

三間坂杏子の恋愛 (バンブー・コミックス DOKI SELECT)

 ヤンデレは病んでる女性がデレることくらいは知ってましたけど、やんちゃなヤンキーが「ぃやんっ」と甘えてデレること(うまくない)も定義に加えることになりそうです。ストーリー的に病んでるキャラに負けず劣らずおもしろい作品ができそうですから。
 さて物語は、列車の中で寄り添う始(はじめ)と杏子の登場で始まる。入社3年目で初めてできた部下だった彼女と付き合いだして1年。今日は彼女の両親に挨拶することになったのだった。そんな彼女が「向こうに着いても驚かないで下さいね」と微笑む。始にしてみれば彼女は両親に大事に育てられてきたお嬢様に違いないと思ってたので、古風な豪邸などを想像してたことだろう。しかし、駅を出たところで出迎えていたのはバイクにまたがり特攻服にマスクの装いでメンチを切る団体様ご一行。みんな口々に「総長」とか言ってるし…(笑)
とまあ不幸(?)にも彼女が関東一円を支配した武闘派レディースの初代総長だったわけですが、作品は全9話で時系列を一部遡るように2人の出会いや恋人になった初めての日の出来事だけでなく、オフィスでのエッチや昔敵対していたレディースのヘッドへの恋愛指南、更には杏子のカリスマ性や指導力に期待して任されたバイク便ビジネスの成功など、読み応えある構成。以前から作品を構成する力もある人だなぁと思ってましたけど、バイク絵が描きたいなぁで始めた話とは思えなかったです。元々三白眼気味で目に迫力あるキャライメージがある作風なのでヤンキー系の女性を扱うのも合ってたかも。
 表紙絵の透け乳だけで確信できない人もいるでしょうから言及しておくと、一応成年マークなしの一般向けですがエロ満載です。白消しは完全ですけどあそこのお毛々は成年向けと変わらぬ描き込みですから脳内修正解除もしやすいかもw。2006年の初単行本以来今回で6冊目(この日記でも4回目の感想)。ほぼ1年半/冊ペースで毎回高い評価。なのにお気に入り作家リストに入ってないのはやっぱり変ですかね*1

*1:ある基準を満たしてなかったからなんですが