鬼ノ仁/鬼ノ仁短篇集愛情表現 (ジェッツコミックス)

鬼ノ仁短篇集愛情表現 (ジェッツコミックス)

鬼ノ仁短篇集愛情表現 (ジェッツコミックス)

2006年12月5日第1刷/白泉社
絵:★★★★☆、ストーリー:★★★☆☆、工口:★★★☆☆
 「鬼ノ箱 (メガストアコミックス)」を最後になんとなく購入意欲がわかず放置していましたが、その後青年コミック界に進出された後の初単行本になります。なんでそうなってたかと考えると、あの頃からとにかくストーリーが悪いだけでなく、妙に絵の書き込みが多く見づらいだけの作品になっていたからです。絵は間違いなく魅力を持っているものの、ストーリーも楽しくないし、実用性も低いということではっきり言ってうたたねひろゆき化しておりました。
 この本では、ストーリーについてはいろいろ言いたいことはあるものの暗い話がなく絵もすっきりして楽しめる内容になっていました。そもそもこの作者の描く性器は変なオナホールのような形状をしていたため、常々やめてほしいと思っていましたが、その点でも青年誌という舞台はこの作者にぴったり合っているのではないかと思います。もっともこのストーリー描写では不満が大きいのでもっともっと精進していただきたいです。あのまま工口漫画で仕事をしていてもストーリー描写が上達しそうになかったので、安易に濡れ場に行かずに漫画を読ませる技術が身について欲しいと願うばかりです。もちろん、規制に対して必要以上に表現が萎縮してうたたねひろゆきようなことにならないように願います。そういう意味ではややSFの入った「ミリオネラドライブ」というストーリーは嫌な予感をさせました。もっともこの作品は悪くなかったですが。