DEATH NOTE デスノート the Last name [DVD]

DEATH NOTE デスノート the Last name [DVD]

DEATH NOTE デスノート the Last name [DVD]

 ようやく後編を観ました。前編は映画館で観たのでかなりギャップがあいてしまいましたが、意外に覚えてました。気になっていたエンディングはまあまあの出来だったんじゃないでしょうか。
 それにしてもライトは最後まで可哀相でした。頭脳は設定上間違いなく最高レベルなのに、何か決定的な証拠を追加すれば自分がキラと疑われなくなると思い込んでいる節があり、結局それに最後まで気づくことがありませんでした。エルに対してずっと怪しいと感じさせておいて、この常識の通用しない殺人事件の舞台で、今更状況証拠やアリバイを固めたところで容疑者から外されるはずがないって。他にもっと怪しい人物が出ない限り、怪しいものは怪しいんだって。もちろんそれで第2、第3のキラを作り、第1のキラが死んだと信じさせる嘘のルールを作ったことも正論としては理解できても映画を観ていてエルが納得したとは到底思えませんでした。
 前編では監視カメラに気づくという、ほとんどありえないような慎重さがあったのに、その点が後編では雑で、漫画ちっくだなぁと感じました。
 ともあれ、知能犯が最後の最後に決定的な証拠を突きつけられて屈辱を受けるストーリーはこれまでにもいろんな作品がありましたが、これだけ大胆な行動を起こし、ぎりぎり(運まかせ)の勝負をみせた点は大変おもしろく、ラストの展開も許容範囲の良い出来でした。
 日本映画が元気といわれていますが、こういうヒットする作品が続く限り安泰でしょう。小説や漫画でも、短篇やオタ向けではおもしろい作品が多いのですが、長編でおもしろいと思わせる既存作品はかなり数が少なく、映画のように尺が短い作品はクリエイターにとっても作りやすいのでしょうか。