にくきうー/ちょい膣ちゃめ (OKS COMIX)

ちょい膣ちゃめ (OKS COMIX)

ちょい膣ちゃめ (OKS COMIX)

 絵が個性的で目を惹くし、肉襞描写へのこだわりが強烈で、読んでるとまもなくストーリーが頭から飛んで、ただただ膣口や肉襞だけを目で追っかけているような錯覚にさせられます。膣内を奥行き感ある構図で描き、男にもみくちゃにされ様々に形を変える大陰唇や肛門周りの描き込みは、この作家のテクニカルな上手さと工口スを感じます。リアル系の描写ですが「おかのはじめ」のようなグロさは意外と感じられません(といっても少年の目には強烈かもしれませんが)。身体の線がやや細く、このディフォルメに好き嫌いは別れるでしょうけど、少なくとも私にはこれら絵柄を含めて、工口マンガとしてはかなり上位に属する作品だと感じています。
 私の知る限りこの本は5冊目の単行本になると思いますが、初単行本の「ニクセン (DOコミックス)」以来のおつきあいになります。性描写が濃厚なために記憶では「やるだけ漫画」のような印象ですが、実際には毎回おもしろい設定とセリフが詰まっており(結構壊れていたり鬼畜なものがありますが)、ストーリー面でも楽しめます(決して中身があるわけじゃあ... ^^;)。デビュー当時は口リ鬼畜系作家かと思いましたが、その後順調にお姉さん系作品も発表されて、私の対象作品に入ってきて嬉しい限りでした。なお、これまで東京三世社(雑誌:愛!姫/哀姫)だったのが、最近はオークス(雑誌:夢雅華陵学園初等部[レギュラー])や若生出版(雑誌:プルメロ)になりました。前者は口リ系中心(あとがきにもそう書いてました)なのであまり期待できませんが、後者(巨乳系雑誌)には期待してます。個人的にも息が長そうなのは後者の雑誌だと思うのですが。・・・余談が過ぎました。
 この本の感想ですが、その華陵学園初等部を舞台にした「AVENGER」でラスト3ページに強烈な表情が登場しました。目を向いて、よだれを垂れ流しながら、おしりでイッてしまうシーンですが、こんな表情も描けるんですね。頭の中が完全に飛んでますよ、これ。直後の「duet」という作品ではそんなシーンを吹き飛ばすような好みのお姉さんが登場し、やっぱりにくきうー氏にはこういうキャラで頑張ってほしいなぁとしみじみ。まあ愚痴っても仕方ないですけど。更に、「いーっぽ!」という作品では自殺しようとした女子高生を死ぬくらいならその身体を好きにさせろという男の身勝手な話を愛情にすり替えて信じて生きていこうとする女の子のストーリーを展開したかと思ったら、「悪戯ウェイトレス」ではストーリーはそっちのけでハイテンションでヤりまくり。とにかく、てんこ盛りの内容でした。