FEENAA(フィーナー)/羞恥快楽 (メガストアコミックス)

羞恥快楽 (メガストアコミックス)

羞恥快楽 (メガストアコミックス)

 FEENAA(旧PN:FEENA)さんの久しぶりの単行本(4年ぶり7冊目)です。メガストアHでペンネームをFEENAAに変えてからの作品が収録されています。オレンジクラブ(雄出版)で執筆されたころから10年位になるようですが、あとがきには『FEENAAにとって最後の本になる』とのこと。気になってネットで調べてみましたが真意に繋がる情報は見つけられませんでした(哀)。そのメガストアHでFEENAのPNで描いていた最初の数作品は収録されていないので、もしかするとこのFEENAAのPNでの単行本が最後という意味でFEENAか別のPNで再開されるのかもしれませんが。
 過去に遡ると「女のコの秘密」「媚乳マニア」「愛うえおバディ」「禁じられたお遊び」「ばーじん★キス」、・・・など2003年までは毎年順調に単行本を発表し、実際オレンジクラブが2002年12月号で廃刊になるまでほぼ毎月執筆されていた主力作家だったのに、実力者揃いで競争が厳しいコアマガジンの雑誌ということもあり、あのペースでしか描かせてもらえないのでは食っていくのも厳しかったんではないかと...。この単行本発売直前に恐らく宣伝を兼ねてメガストアで作品が掲載されましたが、その後の動向が気になるところです。

 昔から優しい絵やストーリーと結構濃い性器描写で安定した作品を発表されてきた方なので、今後も頑張って欲しいという気持ちは強いですが、10年を節目にし、また、あとがきにあった初代FEENAA 望さんが亡くなられたことがきっかけに今回の決断に至ったのかもしれないと、しみじみ。
 そういうことも頭にあったせいかもしれませんが、この本はバリエーションも豊かでレベルの高い作品が多くて大変満足しました。ちなみに、「性長期」という作品の優先生(男だけど見た目に心も女性のキャラ。漫画家)は以前家庭教師でも登場したキャラですよね。今回過去の作品も少し読み直して結構キャラクタ設定を継続させている(使いまわしている?)のはおもしろい発見でした。私は漫画に登場するキャラは一種の役者みたいな感覚でみていて、いいキャラは多少設定を変えて再登場するのはむしろおもしろいと感じるのです。昔から読んでいる読者だけが分かる特典みたいなものですし。ただし感動のままに亡くなったキャラの再登場だけはやめて欲しいですけどね(FEENAさんはそんなことしませんが)。