きくち正太/おせん(14) (イブニングKC)

おせん(14) (イブニングKC)

おせん(14) (イブニングKC)

 前巻は少々気に入らない点があってマイナス評価でしたが、この巻はおせんさんらしいところが随所にあって単純に楽しめました。14巻にもなると完全にキャラ像というのができてしまっているのでちょっとしたことでも違和感感じるから作者も大変です。私みたいなうるさいファンを抱えているわけですから。和の薀蓄や良さを押し付けがましくなく伝えるというのは難しいテーマだと思いますが、これからも何か残る話を描いて欲しいと思います。しかし、髪型は結局このままでいくんですね。ちょっと残念。それから、この巻の新キャラとなった、グリコさんの妹のペコ・・じゃなくヨシ子さんのエピソードですが、まだまだ粗相するかもしれない段階で大事なお客の接待させるというううのは客が満足することを最優先に考えているなら、少々納得のいかない話でした。板前が長い年月下積みの果てに直接口にするものを作らせてもらえる修行の世界を否定しているような印象まで持ってしまいましたから。ほんとにできる人って問題を起こしてから完璧な対応するのではなく、端から問題を起こさない人だと思いますし。