ゴージャス宝田/キャノン先生トばしすぎ (XOコミックス)
- 作者: ゴージャス宝田
- 出版社/メーカー: オークス
- 発売日: 2007/12/14
- メディア: コミック
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この作品は雑誌に連載された時から目が離せなくて本にまとまるのをずっと楽しみにしてましたが、とにかく私が今工口マンガに期待するものが全部最高レベルに詰まっている点がすばらしいです。とにかく話がおもしろく、意外性や工口マンガらしい突き抜けた感覚に溢れ、多めのネームも作品をより楽しめる内容になってました。登場人物の魅力も文句なく、ヒロインのキャノン先生は大変可愛らしく魅力的な表情を備える一方で想像を絶する工口少女であり、ギャップ萌え〜。相方の貧太はへたれでダメっぽいけど信念、つまり真正口リである点(笑)と工口マンガに対する情熱があり、共に愛すべきキャラでした。この2人の工夫を極めたラブラブハードプレイシーンだけでも工口マンガとして十分ハイレベルにあるのに、工口マンガ家が工口マンガ家を描く劇中劇としてのドラマ性が連載作品としてストーリーを更に楽しめるものにしていました。笑いや苦悩、緊張感など本来ドラマには欠かせない要素がきちんとおさまっており、読後は非常に満足感にあふれました。こだわりのある名場面ひとつひとつを語りたい気持ちもあるのですが話が長くなりすぎるので我慢したいと思います。
今この本以外の今年購入した全コミックスを前にしていますが、何年か経って2007年で代表する作品は何かと聞かれたら、一番に思い出す一冊だと思いました。セールスとしては、月野定規や如月群真らが上に行くかもしれません。実際どれも工口マンガとして不満ない出来でしたし。特に今年は松本ドリル研究所さんが商業誌で注目される仕事ぶりを見せており来年も更に期待したいと思ってます。他にも多数期待したい新人作家が登場し、厳しいながらも読む楽しみのあるコミックジャンルとして市場が成長してくれたら嬉しいです。