ジャイロ余目(あまりめ)/ふくらみかけの処女(おとめ)たち

絵:★★★★☆、話:■■■■□、愛:♥♥♥♥♡、次回作購入意欲:♪♪♪♪

[isbn:9784883564118:detail] 久し振りな気がして調べたら新刊は3年近く振りのようです。最近雑誌に立て続けに掲載されているのを目にしてた記憶から、<元気な作家はとりあえず買っておく>というMy法則で購入。

 購入直後ざっと見た印象は、最近雑誌で読んだ記憶なのか思っていたより少し絵が粗く感じたことと、目が非常に大きいのが特徴の絵柄ではあるのですが目の中まで細かく描き込んであるのが昔の少女漫画の女の子みたいに見えてきて、先日書いたような感想になってしまってました。
 で、普通に読みなおしたら前の記憶がどうあれ、別に粗さが気になるようなこともないし、絵柄も意外と個性的で萌えキャラ系で何か気にすることもなく、評価がずいぶん変わってしまいました。やっぱり感想はきちんと読んでから書くべきだなと思う一方で、立ち読みで初見の作家を買うときは結構粗さがしの目線なのかもなぁと思いました。まあ、せっかく買ってがっかりしたくないのは誰でも同じなんでしょうけど、最近気にし過ぎてたのかも。
 さて、作品のほうはマショウで読んだものもありましたが、なんかそれ以前に読んだものがあるような気がして調べたら前に買った本*1に収録されてたのと同じものが2話見つかりました。久し振りに刊行される本ってたまにこういうことはあるのですが今回の本のコンセプトを揃えるために敢えてそうしたのかなと、我ながら驚くほど寛大な反応。あんまり違和感がなかったのもあるし、声優のお話は不思議とよく覚えててちょっと笑えて気に入った作品だったからなのかもしれません。作者のブログに行ってみると、ちょうどそのことに触れられてました。元々この2作品もマショウで掲載されてたのですが以前笠倉出版で本を出す時に返却してもらった原稿が、作者が知らない間にデータ化されてて、既に別の本で発行されてることを知らない編集者が今回の本に収録してしまったとのこと。見落とし自体はありそうな話ですが生原稿が作者の手元にあるのに知らない間に本になってしまうというのも微妙な話ですよね。最近某少年誌向け作家の原稿が大手出版社で紛失したことから提訴される事件がありましたが、原稿の取扱いっていろいろとあるんですねぇ。
 あっ全然内容に触れてませんね。^^; 「魔法のステッキ」という作品があるのですが、この本を代表するような初々しい少女と少年の初Hのお話。何が魔法のステッキなんだろと思ってたら男の子のおち○ちんのこと。このステッキを使うと怖かった女の子もすっかり可愛くなっていた、というオチに思わずにやり。可愛い絵柄でそれを壊さない程度にきちんと描かれたエッチも好感もてますが、男のあれを女の子を可愛く変身させる魔法のステッキだとする発想は絵柄以上に可愛い感覚だなぁと思いました。この作家は結構長いキャリアを持っていそうですが、絵柄以上にこの感覚をうまく作品を活かし続けられると今後が楽しみだなぁと思いました。

*1:今回で3作めですがこのPNでは1冊だけ持ってました