少年画報社/ヤングキング 2008年第15号

 16号が発売になる時期になぜか15号の話。実は、ウミショー連載終了後、はっとりみつる氏が50pの読み切りを描いていたのでその話をしようと思ってたのにすっかり忘れてて、今日16号*1を見て思い出した次第。ちなみにヤングキング自体、佐野タカシ桑原真也、宗我部としのり、才谷ウメタロウ、梅山道郎(月イチ連載)、花見沢Q太郎、宮尾岳Boichi(月イチ連載)などお馴染みの作家が揃ってるので好きな雑誌ですが、最近は単行本しか買わなくて雑誌購入は超久しぶりでした。
 で、読み切りですがタイトルは「雪肌に蛇」。ひとことで言ってしまえば、見世物小屋の蛇女のお話。行ったことがある人なら知ってると思いますが蛇女といっても蛇にとりつかれて全身にうろこが生えてるわけではありません。私が幼い頃はまだ田舎のお祭りにはこういう見世物小屋があって入ったことがありますが、その後テレビで映画「エレファントマン」を観て以来、内容が何であれ『見せ物』という言葉に罪悪感を感じるようになっていました。 読者ページのクローズアップインタビューで、今回はっとり氏はテレビの見世物小屋の特集番組でこの芸を見てフェティシズムを感じたのがきっかけでこの作品を描かれたそうです。元々そういう後ろ暗いイメージを持ってる見世物小屋の話に今回の内容は結構怖いものを感じて、青年誌復帰作としては確かにおもしろい題材だと思いました。甘噛み程度は私にも分かるのですが、そこから遙か先にある倒錯的な性の感覚は分からないなりに目の離せない魅力があります。いきなりハイレベルなフェティシズムで来るとは意外でしたが、今後青年向けでどんな作品を発表されるのか楽しみです。ひとつくだらないことに気づいたのですが、主人公の里氏(さとうじ)先生は食事する時お箸を右手で持ち、発電時は左手を使うということ。いえ、そうなんだ、と思っただけなんですが。

*1:明日28日発売