椿十四郎(つばきじゅうしろう)/実姉双姦ルート(じつあねそうかんるーと)

絵:★★★☆☆、話:■■■■□、愛:♥♥♥♡♡、次回作購入意欲:♪♪♪♪♪

実姉双姦ルート (ムーグコミックス)

実姉双姦ルート (ムーグコミックス)

 この本、結構いいです。最近は姉モノといえば20歳台をイメージするようになっていたのですが、この方の作品に登場する姉は全員弟と1,2歳程度の差。見た目、同級生はもちろん下級生や妹のようですが、まぎれもなく姉でした。母性的な要素を排除し、タメで恋愛する対象に敢えて『姉』を持ってくるところに注目です。
 ちなみにコミック ムーグで何度か読んだことがあったためか作家名は記憶にあったのですが、正直どういう話だったかさっぱり思い出せず、内容の確認も遅れて結局購入まで発売日から少し日が経ってしまいました*1。恐らく雑誌で読んだ時は、ひどい言い方をするなら<年齢の描き分けもせずに姉弟モノを描いてる作家か…>みたいな印象があったんじゃないかと思いますが、浅はかな判断をしてた気がします。リアル姉はそんなに年齢は離れてないんですよね。それこそが椿氏にとって譲れない箇所のひとつなんじゃないかと。・・・そう思いましたが、マジで年上女性が描けないという可能性にもベットしておきます.. ^^;
 表紙絵で塗りはあっさり感があるものの構図も表情もいい感じです。グラフィッカーの名前が見あたらないので塗りもご自分でしょうか。巻頭カラー4pは配色が地味でややチープ感がありますけど気にならない程度。ムーグなので帯はなし*2
 内容は9作品すべて読み切りの実姉弟モノ。タイトル偽装も珍しくない時代にテーマを貫いてます。それもそのはず、作者はアニメやゲームの登場キャラを妹キャラだろうが姉に見立て妄想するという真性(w 楽しみな新人作家です。やはりエロマンガ家の資質は妄想力。己の煩悩でデビュー作を姉モノ一色にできる作家に期待しないわけには。ただ、あとがきやブログを読むと次回作は姉モノ以外になるみたい...あらら
 第1話はいきなりパイプベッドに手を拘束されたメイドに悪戯する主人(少年)が登場。乳首ひと舐めでアソコを濡らしまくったメイドに前戯もそこそこに挿入。ズップ×5+ペチッ×5=10擦りでドブッドブッと中出し…。はやいよっ(笑) 実はこれ、姉弟が自宅でやってた主従プレイ。二人は学校で演劇部に所属していてメイド服は部活の衣装とのこと。ただ1コマめでやけに立派な門構えの邸宅が描かれてたのは単なるイメージ? ともかく、そんな姉弟が放課後部室で再会。弟が来る頃には他の部員は先に帰ってしまい姉はよからぬ小芝居を発動。弟を拘束してエルフの女王扮した姉はご奉仕を強制。ひとりだけ派手にイった後、褒美をやろうと、ぺっとつばを亀頭に吐き付け、そのまま一気に騎乗位で根本までくわえ込む…。(もうこの辺、姉は役になりきってノリノリ w)いいように遊ばれて息も絶え絶えの弟だが、ここでいきなり姉を両手で抱きしめることで攻守交代。激しく突き立てられ、指をぎゅっと握りしめながら「ぶ…無礼者ぉ ぶれいものおぉ〜♡」としぶとく小芝居を続けてはいるものの放心寸前の姉に中出しフィニッシュで勝負あり。エロマンガ姉弟ゲンカというかじゃれ合いというか、姉のポジション変化が可愛くて楽しいし、流れも心地よかったです。
 描線の太さは個人的にこの1話めのが限度。他の作品「ミステイクナイト」や「CLOSED」も描線は太めなんですが「CLOSED」では太くても強弱があるため洗練された印象。単純にテクニックがUPしたんでしょうか。結構作画にばらつきがあります。作品の時系列が明確じゃないのではっきりしたことはわかりませんが、単に上達したというより描き方を変えている印象すらあります。数少ない所有するムーグから掲載順でチェックすると作画の粗*3が目立つのは初期の作品のようですけど。ともかく、よくなってきているのは事実。ストーリーは、エロマンガ*4に違和感あるものはなく、よくまとまってるほうじゃないかと思います。慾を言えばもうちょっとオチがしっかりあるといいかな。

*1:いつも早売りの店に行くのでもう3,4回スルーした感覚

*2:本棚のムーグコミックスコーナーを見ると帯付きが1冊もないという実績から

*3:下書きをペンで何度もなぞってるためか描線がきれいじゃない

*4:この前提は重要