藤本圭/黒猫の愛読書2 聖なる夜の外典(アポクリファ)

話:■■■□□、イラスト(Dite):★★★☆☆、愛:♥♥♥♡♡、次回作購入意欲:♪♪♪

 本の声が聞けるという能力を持つヒロインの綴(つづり)。1巻では、いったい何の役に立つのと言いたくなるほどの無能力っぷりで終わりましたが、2巻になっても、なるほど音痴が直るのかという程度で、役に立たない上にヒロインらしからぬ消極さが腹立たしいほどに目に余り、読み続けるのが苦痛に…。そして1巻から数えて500ページあまり、よ〜やくパワー発揮。魔導書を身体に宿した能力者コーデックスに対する圧倒的な力、・・なんですが、これって結局コーデックス以外何の役にも立たないんじゃぁ。ということで、今後も彼らに助けを受けながら敵組織と戦うことになるのでしょうか。この巻で一応大きな成長を果たしたようですが、それを実感できるのは次巻以降。
 基本的なストーリー構成はいいとしても、解説口調な文章はずっと違和感みたいなものを感じさせるし、言葉の選び方がやや大げさな点も多少不快感があります。描かれる戦闘シーンは頭で思い描くとイマイチ地味で映像的にすごいと思わせるシーンが少なかったことも不満な点。ところどころリアリティの点で突っ込みたくなるような納得しづらい点もありました。いろいろ不満を感じるシリーズなんですが、とりあえず残り二人のコーデックスが登場するまでは読んでみようかと思います。・・・もうちょっと綴のエロ妄想が絵的に楽しいといいんですけどねぇ。