小島紗(こじまさや)/覚醒淫メイド

絵柄&魅力:★★★★☆、設定&話:★★★☆☆、愛&エロス:★★★★☆;、総評&次巻期待度:★★★★

覚醒淫メイド (ホットミルクコミックス 300)

覚醒淫メイド (ホットミルクコミックス 300)

 今回で3冊目。コアマガジンからは初。しかもホットミルクコミックシリーズで300のキリ番獲得*1。別の男に犯させて興奮するという凌辱シチュエーションが多く、メイド調教モノというジャンル自体あまり好んで読まないのですが、あとがきに書いてあったように、比較的読みやすい内容だったと思います。
 そもそも、メイドからご主人様と呼ばれる状況に全く反応しないためやや冷めた感想しか書けないのですが、絵柄は前作よりも良くなっていました。テクニカル的にも上達しているんだと思いますが、それよりも絵の個性が好みの方向にまだ進化しているのは嬉しい変化。それでも前作の『ラブミルク』が好きな作風(ラブエロ×バカ)だっただけに、女の子たちが表面だけ擦り込まれた快楽に喜んでいるように見えるこのジャンルは少し残念。個人的にはせっかく微笑みが可愛いキャラが描けるのに悩みや苦痛に満ちた顔や泣き顔が多くなる作品はもったいない気がします。凌辱ものだけどあまり不快な気持ちにさせないという配慮自体は嫌いじゃないんですが、結局のところそれって誰が喜ぶのかなぁって。凌辱好きには絶対もの足りないだろうし、ラブエロ好きには心底楽しめないことに変わりなく、恐らく今回の作品の注文をつけただろう編集者はどういう考えがあったなのか聞きたいところ。よくまとめていると思うので作家はプロの仕事をしていると思いますが。
 とまあ最近ついつい苦言を言いたくなる精神状態なわけですが、エロに関して言えばかなり頑張ってた印象です。元々断面図とか全然描かない方だったと思ってましたが今回はかなり多用していて、挿入部をクローズアップしてエロ度アップを図ろうという作者の狙いは効果が出ていたと思います。中出し後に穴奥から溢れ出てくる白濁もしっかり描かれていたりと良くも悪くもコアマガジン品質でした。この作家の絵は好きだけど前作までのエロ度に不足を感じていた人にとってはかなりお奨めかも。2穴挿入、特にアナル描写もかなり前作比で増量しており、最初「メイド♥メイド」という作品で馬小屋に連れて行かれた時、それまでの勢いから、そこまでやるかと勝手に先走った想像をしてしまいましたw。軽いネタバレですが馬とはやりませんので期待した人は残念(私だけか ^^;) 決して私はそっち系が好きな訳じゃなくて、ラブエロ話をメインに描いていたはずの作家がそこまで仕事に徹するかと思って一瞬鼓動が乱れただけです、はい。
 最後に書くようなことでもありませんが、アナル挿入部のアップシーンで(その後数コマに渡り出し入れするシーン自体はいいのですが)陰毛の描き方がかなり雑で残念。昔から毛の描き方が雑なコマは多く、作者自身もあまり気にしていないのかもしれません。結構下着から透けたりはみ出てたりする毛にフェチを感じるだけに、大変でしょうけどもうひとがんばりして欲しいです。

*1:別にめでたいわけでもないけど