若木民喜/神のみぞ知るセカイ(6)

絵柄&魅力:★★★★☆、設定&話:★★★★★、愛&エロス:★★★★☆;、総評&次巻期待度:★★★★★

神のみぞ知るセカイ 6 (少年サンデーコミックス)

神のみぞ知るセカイ 6 (少年サンデーコミックス)

 この巻もいいシナリオでまとめられてて満足。主人公の桂木同様、心のスキマを埋めるバディーの二人目として登場したのはGokult配って30年(推定)のおばちゃん。桂木のように完璧でスマートな最短攻略で相手を射止めるのもいいが、今はこのタフな雪枝さんの巡回戦術に乾杯! 次の水泳少女のお話と合わせて、昔、同級生というギャルゲーをやらされたことを思い出しました。当時の先輩が言うには名作だったそうで、面倒なスケジュール管理でピンポイントに目的の女の子と出逢ってイベントフラグを立てていくのを面白いのかどうかも考えずにプレイしてました。今じゃ絶対流行らない気がしますね。
 この作品が好きなのは、ゲーム的に恋愛を攻略するという設定により純愛的な要素を否定するようなニュアンスを与えながら、実に正統派の恋愛ストーリーをコンパクトにまとめているバランス感覚の良さが心地いいため。何よりキャラメイクがうまいので、次々に相手の女の子が変わってるのに毎回その子とは終わった感があるので引きずらない。だからといって完全に女の子との関係が切れたわけではなく、この巻でもこれまで攻略した女の子が一同に集まって、記憶が戻ったかのようなお約束展開もあり、今後どういう話に伏線として活かされるのか楽しみです。まさかハーレムエンドじゃないと思いますし。