岩波零(りょう):著者、異識(いしき):イラスト/ゴミ箱から失礼いたします2

ゴミ箱から失礼いたします 2 (MF文庫J)

ゴミ箱から失礼いたします 2 (MF文庫J)

  • 感想:読了日03/10

このシリーズはかなりお気に入り。絵がいいですよね。イラストだけの話ではなく、常にゴミ箱に入った主人公の萌太の絵面が楽しい。なんともいえない味わいがあります。萌太はゴミ箱に入ってないと自分自身がゴミ箱に変化する妖怪になってしまったためこんな事態になってるわけですが、普段は氷柱という女の子に首輪をつけられ引っ張られてたりして、かなりひどい扱い。そんな状況を萌太はそれなりにダメージは受けながらも意外にポジティブに考えてるところが読んでて気持ちがいいんです。いろいろ残念な感じも笑いを誘うし。
さて、この2巻では何故妖怪になってしまったのかがはっきりして一応この作品世界の基盤が明らかになりました。同時に今後の物語に関わってくる大勢の妖怪候補に誕生したようです。妖怪と言ってもいわゆる水木しげる系妖怪じゃなく基本岩波氏のオリジナルなので何が飛び出すかは予測不可能。まだまだ若い作者ですから作風もこれから変わっていくと思いますが、この作品で魅せている味わいは今後も大切にして欲しいですね。総評5