米餅昭彦/おとなチャレンジ 4 (アクションコミックス)

おとなチャレンジ 4 (アクションコミックス)

おとなチャレンジ 4 (アクションコミックス)

2007年1月27日 第1刷
絵:★★★★☆、話:★★★★★、工口:★★★★☆
 こちらの作品はよくわからないままに買い続けて4巻めとなりました。人妻が大好きな保育所勤めの主人公が妄想に留まらずハーレム達成を成し遂げたサクセスストーリー。かと思ったら前巻では強力ライバルが登場し、苦境を打破するために情熱を燃やすという、変な話です。カバー絵のチープさといい、結構手抜きした感じの絵を書く人なんですが、とりあえずそんなに長くは連載しないだろうと失礼なことを考えつつ、終わりまで付き合う気になっていたわけです。
 さて、この作品にはいくつか伏線があって、一番変なキャラの園長(♀)も気になりますが、1巻目から登場しているマドンナ役の人妻がいます。そのガキがとても実子とは思えないクソガキなんですが、そいつの邪魔もあって、主人公が他の人妻と好き放題やってる頃でも、この女性とだけは一線を越えずにいたのです。それが前巻では徐々に彼女のほうに変化が表れ(酔った時の記憶が残っていたのでは?)、この巻でライバル対決とあわせてどう展開するかが楽しみになっていました。前置きが長くなりました。以下、ネタバレになります。
 その邪魔者キャラとの戦いは思ったよりもあっさり終結し、むしろ、主人公の栄治の株を上げる結果になりました。サトミちゃんママとのクライマックスでかけた言葉が本心であるなら、確かに栄治センセはほんとはいいやつかもしれません。その後シリーズを通してのクライマックスが一気に訪れ、更に強敵と思われていたクソガキとの戦いでは、なんか子供と大人との喧嘩というより男と男の戦いみたいないいシーンになってました。この辺になると作者もノッテるなぁというのがよく感じられます。そしてゴールの藤島さんとのシーンもよく出来ていました。
 いやぁ、おもしろかった。予想以上にまとまりよく(あくまでバカ漫画ですから一般誌のストーリー漫画とは一緒にしないで)、冒頭でやや辛口に書きましたが、結構絵に魅力もあるんですよね。次回作を期待して待ちたいと思います。ラストで園長センセがヒトリだったなのはちょっとだけさびしかったかも。幸せになってほしい人でしたから。