砂の女 (新潮文庫)

安部公房:原作、勅使河原宏:監督
映像:★★★★☆、話:★★★★☆、工口:★★★☆☆
1964年制作
 別に映画館で観たわけじゃなく、チャンネルNECO勅使河原宏監督特集をやっており、それで観る機会を得ました。何がすごいって、1964年にこの作品が作られていたことです。私が生まれる前の作品ってことですからねぇ。もちろんモノクロ作品ですが、その雰囲気に惹きつけられて2時間あまり魅入ってしまいました。主演は岸田今日子岡田英次の二人。後者の俳優はほとんど知りませんが、岸田さんはこの頃からいい雰囲気を醸し出しています。互い(?)の身体を拭くシーンなどは、大胆なアップと肉のよじれる様が下手なセクシー映画よりドキドキしました。古い映画ってほとんど観る気がしなかったのですが、惹きつける作品はいつの時代になっても力を持ってるもんなんですね。少し新鮮な気持ちになりました。岸田さんは前から気になる女優でしたがこういう魅力を持つ方は最近出てきているんでしょうか。全くドラマなども見ないため映画俳優しか知らないのですが、今のところそういう人は記憶にありませんので。