樹戸英斗(きどひでと)/なつき☆フルスイング!―ケツバット女、笑う夏希。 (電撃文庫)

話:★★★★☆、絵(イラスト:ほんだありま):★★★☆☆
2007年2月25日初版
 第13回電撃小説大賞で銀賞を受賞された作品です。実は大賞作品を買いに行ったのですが、目当てのそれと金賞の1作が売り切れていて、買う予定のなかったこの本ともうひとつの金賞作品を購入した次第です。どちらにしても読んだことのない方たちでしたから、こちらに縁があったのだと思います。
 さて、この本ですが、副題に「ケツバット女、笑う夏希(なつき)。」とあります。多少嫌な予感はしたものの、どういう風にケツバットが登場するか期待しながら読み始めました。まああっさりというか関西女がケツバットで夢魔(むま)退治するというお話でした。キャッチーな武器を考えすぎた結果なんでしょうが、まあ今更剣などの正統派武器が出てくるよりはよかったのかもしれないと思うようにします。しかし予想に反して、第3章に入ると雰囲気は一変しシリアスな展開になります。まったく予想できない展開ではなかったのですが、冒頭からの夏希の性格付けとのコントラストがよく効いていました。この辺はラノベ故にマンガチックなノリで最後まで行くのだろうと油断していたのです。ちょっとシリーズ化は難しい気がしますが、この話とは全然違う作品も読んでみようと思いました。
 最後に、表紙の帯を取るとその下には舞い上がるスカートの陰から覗く肌が・・・。これは穿いてないのか? と思う間もなく紫のパンツがはっきり描かれてます。んっ〜、しかしウエストの位置がここでパンツがこんなに下なのはなんか変では? やたら臍から股までの距離がある変な身体の女性です。いやこれはこれで、下のパンツを手で隠したら、穿いてない妄想を楽しめ、肌色を隠せば、チラ見が楽しめるという2度楽しめる絵なのでは・・・? 何を言ってるのやら。ちょっと疲れてるようです。