安藤裕行(あんどうひろゆき)/ぱいヌキ (MDコミックス 369)

ぱいヌキ (MDコミックス 369)

ぱいヌキ (MDコミックス 369)

絵:★★★☆☆、話:★★★★☆、工口:★★★★★
 またか、と言われそうですが、・・・おちちでかいです。タイトルからばればれなので隠しようもありませんけど。にしても、この方はキャリア長いと思いましたがこの本で4冊目だそうです。手元の蔵書を調べたら、今夜こそ全て奪う (メディアックスコミック)が2003年10月に発行されており、これが初単行本のようです。誰かと勘違いしているようですね。実際、絵柄はどれが標準なのかが未だにわかっておりません。安定していないというより、変えているんでしょうけど、いつも、どこか他の作家に似ている絵柄が多いです。ただオリジナルな点としては、相変わらず、書き込みの擬音がおもしろく、モギュゥ、モチッ、みち、ニュチ、ニュチッ、ニュッチ、ニュリ、シュニ、プルン、ねろぉ〜、ニュポ、ニュパン、ヌッチ、ヌッチュ、ぬちー、みぢゅぅぅ、とまあ、ほんの2,3ページのコマから抜き出したものですが、どれだけ引き出しをもっているのやら。ヌパァァン、ヌパンなどは、ねばっこくまとわりつく穴に勢いよく突き立てる様子が目に浮かぶようじゃないですか。こういう擬音に凝る作家は他にもたくさんいらっしゃいますが、淫語と同様に重要な表現のひとつですよね。あとこの方は体液もたっぷりなので好きな人にはいいんじゃないかと。私はそれほどこだわりはないのでどちらでもいいのですが。
 ちなみに、絵は先ほど確認した初単行本のほうが好きですね。確かに線はかなり整理されて見やすくはなっているのですが、個人的に感じる絵の魅力という点では少し好みから遠ざかっている気がしました。でも絵柄の新しさという点では今のほうがいいかも。こればっかりは好みでしょうから、このまま変化し続けるのもいいと思います。
 前置き長くなってしまいましたが、内容について。巻頭の話でいきなり工口すぎる姉が登場。パイアザなんて言葉初めて聞きましたよ。パイズリのしすぎであざになったものだそうです(笑。姉のテクニックがすばらしく、シュパンッ、ぬきゅ〜と弟のを攻め立てあっというまにフィニッシュ。オチはちょっと減点。
 2話めのひとコマを見た瞬間、高岡基文かと思いました。と思ったら、ぐら乳頭さんのような絵も登場するし、さっきも書きましたが、人の影響を受けすぎな気がします。3話めになるとまた絵が変わってるし。しかし、4話めでまた少し戻ってるし。6話めになると、セミロングにメガネを見て、あずまんが大王の「よみ」さんかと思いました。冷静に見ると特徴がいくつか同じなだけで絵はだいぶ違いました。他の作家に似ていると考えるとどんどんそう見えてしまうものなんですね。ちょっと反省。変な先入観がとれたところで「中華より愛を込めて」という作品は嫁の蘭蘭の表情が大変よかったです。中に出されてイッてるシーンなどは特に。しかし、ラストの話は、やっぱり誰かの絵に似てるよ〜
 つっこみどころも多くて、ちょっと見直すつもりで読んだのですが丸々読み直してしまいました。総じて、いい本だったのではないかと思います。なお、あとがきをちゃんと読むとこの本の作品から作風を変えたと書いていました。そういうことですか。でも、他の持っている2つの本でも違っていたのですが意図してなかったということ?