岸里さとし／テカ☆ピッタッ！

絵：★★★★★、話：■■■■■、愛：♥♥♥♡♡、次回購入意欲：♪♪♪♪♪

テカ☆ピタッ! (TENMAコミックス)

　５月後半発売で唯一購入確定していた工口マンガです。火野聡司名義では１冊しか持ってなかったというのに、岸里名義はこれで２冊めになります。そういえばデビューから今年で10周年みたいですね。もうそんなになるのかと自分の年齢のほうを振りかえってしまう...。ともかく昔の絵柄より最近のが断然好きで前作「ふぇちっしゅ(><) (TENMA COMICS)」の好評価が購入理由。絵柄や表現が特に気に入っているわけですがストーリーもユニークな部分を感じるし工口のフィーリングが合ってる気がします。
　原色系のカラフルな表紙をめくると、いきなり鼻フックつけて鼻水を吹き飛ばしているブサ顔でお出迎え。ったく、この人は...。(w　帯には「フェチの探究者」とあります。確かにそれは感じますね。今回の本も作品ひとつひとつ語りたい良作が多いのですが、作品としては「セールスレディ」。個人投資で儲けた元浪人生がセールスに来た有能そうなお姉さんを金の力で好き放題しちゃう話。こういうことをするのがいいとかじゃなく、三つ指立てて「よろしくお願いいたします」と言わせてみたり、ソフトＳで女性のプライドを崩す演出はちょっとイイ感じ。そう、この本、軽めのＭ女性の作品が多くなっています。他の作家の作品だと女性のことをブタ呼ばわりすると少し嫌な空気を感じたのですが、この方の作品ではそれが不思議にやわらかく聞こえます。４話連作の「奴隷バニー（表紙絵の女性）」では最後にかなりヒトでなくなったという意味のセリフを吐くのですが、あくまでＭ女性のペースで物語が進んでいる気がするためＳ行為にひど過ぎる印象がありません（実際ヌルい）。これはもしかすると作者の意図することではなくむしろ失敗なのかもしれませんが、無慈悲に見えるＳなプレイは萎えてしまうだけに私としては逆にプラス評価でした。キャラクタとして一番注目したいのは2作品めの「熟れし恥ずかし…♥」。かなりメタボな女の子のマンガでここまでいいと思った作品ははじめてかも。太いことを単純に悪いことと考えずに、はみ肉に工口の高評価を与える男子生徒たちもナイス判断ですが、今晩のオカズに決定し時、女の子の喜んだ顔がやけに可愛いく見えてツボりました。目次のところにこの子がやせた絵があるのですが続編作品でもあるんでしょうかね。読んでみたいです。
　それにしてもあとがきの謙虚なコメント。この調子で作品を出してくれたら次巻も絶対買うので頑張ってほしいですね。