中村光/聖☆おにいさん(セイントおにいさん)
絵:★★★★☆、話:■■■■■、笑:●●●●●、次回作購入意欲:♪♪♪♪♪
- 作者: 中村光
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/01/23
- メディア: コミック
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とにかく笑えました。小さいのを含めてネタ自体がおもしろいのですが、それも二人への親近感を感じるからなのか、気を許しているところにツボに入る笑いがくるため爆笑してしまいます。そもそも、この二人、実在したのかもしれませんけど、伝承の伝言ゲームで神格化したようなところがあって正直つかみ所がなく、架空の人物と言われても不思議に感じることもない存在でした。私自身が仏教やキリスト教とも直接関係のない生活してたことも自然に笑いを感じることができる理由かもしれませんが、不思議なくらいこの作中で見せる二人の行動がぴたりとはまりました。こういう設定のキャラだと、すぐ現代社会を嘆いたりしそうなんですが、今の社会を楽しんでる点が新しいと思いますね。
また脱線するのですが、ブッダが欠いた4コマ漫画をイエスが心底大笑いするシーンを見て思い出した苦い思い出がひとつ。私には、工口マンガ、工口ゲー、そして同人誌を大量に持っている*3ことで知り合った古い友人がいるのですが*4、ある日部屋で工口同人誌を読みながら語り合ってると、そいつから「実は自分は大学の漫研時代から同人誌を描いてるんだ」とカミングアウト。もちろん見せて貰ったらキャラの立ち絵は結構オリジナリティがあって上手い*5し、なかなかのモノ。で、感激して、嘘偽りなく褒めちぎって盛り上がったところまではよかったのですが、いざマンガ全体を読んでみると、全く意味不明・・・。次から次に登場する謎設定とハチャメチャ展開。・・・痛い。正直その後どういう反応をしたのかよく覚えてないのですが、多分自然に振る舞えたんでしょう、登場キャラクターたちの全く描かれていない裏設定を延々と聞かされる中、私は工口ゲーを始めた記憶が...。同人って基本的に本人が楽しむためのものだと私はそう本気で思ってるので、そういう作品を創作できることを羨ましいと心底思ったのですが、その時、友人としてもっと正直な感想を言えたんじゃないかとその後暫く後悔した思い出があります。
要するにこの本のイエスさんのように奇跡を起こすほどに本気で笑えるマンガだったら良かったなぁと、上記のことを思い出しながら考えてしまったわけです。苦い思い出の原因を相手のせいにしようとするひどい話ですね。
相変わらず内容の詳しい紹介もせず自分関連の話ばかりしてますが、このブログは基本的にこういうところなのでご了承ください。ともかく未読の人は是非一読を。何割かの人はハマるはず。まだ2巻は未読です (^^;