LINDA/W -PAI- [ダブル-パイ-]

絵:★★★★★、話:■■■■■、愛:♥♥♥♡♡、次回作購入意欲:♪♪♪♪♪

W-PAI- (タ゛フ゛ル-ハ゜イ-) (富士美コミックス)

W-PAI- (タ゛フ゛ル-ハ゜イ-) (富士美コミックス)

 11冊目かな? 約2年ぶりの新刊ということで期待も高かったのですが、やはり間違いなしのエロ〜ス。雑誌掲載時そのままのカラー原稿やイラストを収録し、加筆修正に描き下ろしまであって1100円は嬉しい価格*1。このクオリティが2ヶ月連続で楽しめるのはありがたい限り。多分表紙絵は2巻両方買うと繋がって一枚絵になるんでしょうね。実際書店で貼っていたポスターとして見ることができますが、ちょっと欲しくなりました。
 短編が多いこともあって作品数は18も収録されていますが、どの作品も完成度が高くて改めてLINDA氏の実力の高さを思い知ります。個人的な好みになりますが、神保ひとで氏や先日のTANA氏の一部の絵にも見られますが、多重円で描かれた目は何かトラウマでもあるのか、昔から薄ら寒いものを感じてあまり好きではないのですが、そんなことはどうでもよくなるほどのエロスに大満足です。どの作品も語りたいポイントがありますが「きもだめし」が一番好きかなぁ。臨海学校のきもだめしのコースの下見に訪れた岩佐先生(♀)と新米教師の坂口。学校ではしっかり者とされている岩佐先生は明らかに怖いものがだめそうなのに強がってばかり。何かが動いたのをきっかけに坂口は首つりで自殺した教師の話を始め、後ろに何かがいるっと岩佐先生とからかってしまう。こうなると後はお決まりの展開で、『どうしてあんなウソなんかついたのよ』『それは…先生が…岩佐先生があんまりかわいかったから…』・・・『俺の前では素の自分を出してください』『俺…岩佐先生のことが好きなんです』『大好きなんです…』と告白。その後の岩佐先生のかわいい仕草はほんと最高でした。こういうストーリーでもうまいですよねぇ。今回はモノクロ作品にせつない気持ちを感じさせるものが多くていつもながら読み応えありました。
 美少女系エロで巧い作家も増えましたが、やはり私くらいの年齢になるとLINDA氏クラスの描写力とストーリー構成力のある作家の作品でないと心底満足できななぁと実感。ということで、以降の作品はしばし辛口モードになる予感...

*1:前作、前々作とワニから出していた本は1260円、1890円。後者はB5版なのですが...