天竺浪人/凌鬼の刻 〜アルカイック エンジェル〜

絵:■■■■■、話:■■■■■、愛:■■■□□、次回作購入意欲:■■■■

凌鬼の刻-アルカイックエンジェル (サンコミックエックス)

凌鬼の刻-アルカイックエンジェル (サンコミックエックス)

 たっぷり220pを一気に読ませるのはさすがにベテラン。学校で一番のクールビューティーと呼ばれるマリリンこと一ノ瀬真理と、校内一のアイドル佐倉友美の織りなすストーリー。真理は自宅に帰ると二浪中の壊れた兄の肉奴隷となり複数の見知らぬ連中に犯され続けている。真理本人も兄と同じ血が流れていることを自覚するように犯されることに喜びを感じてしまう。そんな二面性を持ちながら学校では親友とされる友美がよりにもよって、自分の兄に思いを寄せていることを知り、もうウチに来ないよう本気で警告するも届かない。ある日友美が自宅に居るというのに、いつものようにお面をつけられ兄に中出しされたまま放置。探しにきた友美が目にしたのは「おぞけ立つような醜悪な姿」。そのお面は友美の顔だったのである。少しあらすじを書きすぎたかなと思ったら、帯に書いてあるあらすじとそっくり... 本作品は続けて読んでこそ価値あると思いますし、この第1巻でほんとに衝撃的なのがラストページ。天竺氏の読み切り作品はあまり読んでないのですが長編をしっかり描ける作家はいいねぇ。

 この作品、ウォーB級というエロ本(グラビアと漫画のミックス)での連載も終わっているので、直に2巻が出ると期待していますが、この二人のヒロインがどこまで堕ちていくのか、衝撃の事実を知った鬼畜兄貴がどういう行動をとるのか、…、久々に読み応えあるエロマンガでした。重い内容ですが、心理面をしっかり描写されてると受け止め方が変わってくるんですよね。これだけの連載をさせてくれるエロ雑誌は決して多くはないと思いますが、抜くだけでない成年コミック作品がもっと生まれることをいつも願ってます。