月極仁(つきぎめじん)/ほっとすぽっと

絵柄&魅力:★★★★☆、設定&話:★★★★☆、愛&エロス:★★★☆☆;、総評&次巻期待度:★★★★

ほっとすぽっと

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成年向けでの単行本は初。残念ながらMUJINでのデビュー作*1や少しハード路線の作品が未収録でしたが和姦モノでまとめたということなんでしょう。もっとも知ったかぶりするほどデビュー作当時のことは憶えてなくて、MUJINでの作品を意識し始めたのも、初単行本「さ~ち (アクションコミックス)」情報をたどって見つけたHPでusiと月極仁氏が同一人物だと知った*2後ですから、かなり最近のことだったりします。それでもながしま超助(村上茂雄)氏繋がりで同掲載雑誌*3でも目にすることが多く、既刊が2冊めの割によく知ってる作家さんです。
 収録作品は全7作品。巻頭から順に紹介すると、

  • 「せんたく日和」 :大家の娘 彩乃さんと変態容疑の住人田中さん。コインランドリーで女性ものの下着に精液をぶっかける変態を見つけようと監視していた彩乃さんは田中さんを犯人扱い。好意を抱いていた彩乃さんはこんな変態行為をやめてもらうためにスッキリ抜いてあげるお話(w。ディープキスからフェラ、パイずりときて、そのまま吸い上げて一発目。そのまま出し切るまで手でしごき上げ、仕上げのバキュームと丁寧な仕上げ。この娘、素人じゃないです。その後コインランドリーにやってきた人から身を隠しながら後背位で奥にあたるのを味わいながら中出しフィニッシュ。オチも決まってました。
  • 「ほんやさん」 :紙やインクの匂いに興奮する本屋の娘 千紗さんと元バイト仲間の佐藤くん。閉店間際の本屋のレジ横でひとりエッチにいそしむ千紗。3本目の指が入ろうとしたところに佐藤くんが飛び込みで来店。佐藤が予約してた本の中身を確認しようと取り出したそのタイトルは『ハードエロス大全集 巨乳特集号』。必死に言い訳しつつ、思わず「俺…彼女とか…いないし」「・・・去年好きな人がいたけど…遠くに就職しちゃって…」と告白。これで完全にスイッチの入った千紗はそのまま自分の性癖を明かした後、ディープキスの後フェラへ…。どの作品もお口のシーンにはかなりページを割いてます。彼のを加えたまま一度潮吹き。そのままお口で受けた後こらえきれず残りを顔を白濁に染め、丁寧に吸い上げる千紗。顔での受け方といい、バキューム作法といい、この娘も素人じゃない(w そのままバック(この展開好きだねw)で入り、最後は騎乗位でフィニッシュ。かなり汁描写も多めです。

 と、こんな感じで、後背位とフェラ描写が好きな作家であることが伝えられたら幸いです。作品としてはこの後の「リアルボイス」でエロゲ声優のお隣さんが指でクチュクチュしてる顔が非常によかったりしますが、本を手にとってチェックしてもらうしかないかな。なお作画は安定してるのですが6等身の身体で小顔ではない上にややおでこ狭めで横長寄りの丸顔が多い点はやや私のヒットポイントからずれていたのですが、この女性くらいの顔のバランスで髪が長いとなかなか魅力的でした(どうでもいい個人的な好みですが ^-^;)。全体的に作風は「WC」のようにコンビニ誌ではあまり読めない作品はあるものの概ねピザッツでも読める『ヒロインはビッチだけどそう感じさせない明るさのある作品』が多く、大きな違いは意外なほど丁寧な性器描写の有無でしょうか。男のもかなり現実路線でしっかり描かれていて(エロマンガ的な描写のおもしろさはないものの)不満を感じるようなことはありませんでした。
 最後に少し難を言わせてもらうとすると、正確にデッサンできる人だと思うのですが、部屋に置いてあるモノがどれも整然としすぎてて生活臭がなかったり、男の顔(特に悪巧みをしている時の顔)が劇画っぽくて違和感がありました。カバー下におまけ3コマで(意味不明な内容ですが)劇画っぽいのと少女マンガっぽい2作品が載っているのですが、実は結構キャリアが長くて、元々こういう分野で描いていたという示唆を与えているんでしょうか?

*1:2006年8月号。第2回チャレンジカップ佳作受賞作「セレクト」。その後2007年は私の確認できる範囲で一度も掲載はなく2008年2号「リアルボイス」で復帰以降不定期掲載中

*2:それまでは見たことのある絵柄だなという程度の認識

*3:週刊漫画TIMES芳文社)や食の鉄人たち(双葉社