にのまえあゆむ:著者、をん:イラスト/デウス・レプリカ

総評:★★★★☆

デウス・レプリカ (HJ文庫)

デウス・レプリカ (HJ文庫)

 一方、おっぱいに目が惹かれる挿し絵のおかげで、数回背後を気にしながら読み進めたのがこちら。この本を読んだ日はちょうど座れなくて吊り輪片手にしていたので隠しづらかったのも原因。誤解させそうですが別にエロいイラストが出てくるわけじゃありません。どこかで見た記憶のある絵でしたが不明。ご本人のHPでも少女の絵ばかりなのであまり描かないのかもしれませんが年上姉系キャラ絵がいい感じでした。
 さて、イラストの話を先行させましたが、メインの作品はなかなかの出来。強さのインフレはあまり好きではないのですが、ここまでやってくれるとおもしろくなってきます。数々の作品で超能力者同志の死闘、あるいは魔術を駆使した究極の戦いをみてきたわけですが、所詮そんな力は前座の遊戯と言わんばかりに主人公が得た能力(?)は強力でした。帯にも書いてますが、その主人公の少年はその身に「神(デウス)」のレプリカを宿し、あらゆる力に対して根源からひっくり返してしまう絶対性があり、もはや反則以外何ものでもないという感じ。それでもそんな力をどこの誰かもわからない探偵所長さんは…。他にもヒロインのひとり柊美鈴が扱う刻印護符を駆使する技も何でもありの超強力能力だったりしますが、甘えんぼとキレキャラ担当の零さんや先ほどの謎だらけの所長の龍馬などと比べるとやはり前座っぽい香りが...。みんな強すぎます(w とにかくそんなキャラの能力をうまく抑えて無茶苦茶な話にしてないところがこの作品のいいところでしょうか。こちらは続編が出そうですね。