沙村広明/シスタージェネレーター

絵柄&魅力:★★★★★、設定&話:★★★★★、愛&エロス:★★★★★;、総評&次巻期待度:★★★★★

シスタージェネレーター 沙村広明短編集 (アフタヌーンKC)

シスタージェネレーター 沙村広明短編集 (アフタヌーンKC)

 ここで感想を書くのは初めてです。もう25巻にもなる「無限の住人」の感想を今更書き始めるのもなんだかなと思ってるので今後も感想を書くのは今回のような短編集だけになると思います。
 講談社からの発行ですがアフタヌーンからは3作品で、それ以外はQuickJapan、フラッパー、近代麻雀オリジナル、同人誌と作品内容がそうであるようにかなりバラエティに富んでます。個人的に一番好きなのは巻頭の「久誓院家最大のショウ」。やはり元々目力のある美人絵が魅力的な沙村氏ですからこういう作品は期待どおり。しかも心地いい笑いがいくつも挿入されててエンディングのコマを含めて素晴らしい出来。この作品が読めただけで満足です。全般的には「制服は脱げない」などの笑える作品が目立った印象ですが改めて多彩な作品が描ける実力を思い知った気がします。
 デビュー作から連載がブレイクしてしまうとせっかくいくつもの世界観に対する構想を持っててもそれを披露する機会が失われてしまうので、作家本人が望む限りはどれだけ人気のある連載中だろうがいろんな作品を書く時間を与えて欲しいなといつも思ってます。もちろん雑誌で毎週毎月読むことを楽しみにしている読者には悪いですけど。